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日々のしをり

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鯉のぼり



もうすぐ子供の日、端午の節句だ。

4月に入って、佐久平のイオンに行く用事があったが、その時に甲冑飾りの売り場を覗いてみた。

この辺は真田の本拠地の上田が近いので、やはり幸村公のあの赤備えの甲冑が断然人気のようだ。

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だが帰り道、鯉のぼりがどこにも見えない。佐久は鯉の産地で有名なのに。

その時は、まだちょっと時季が早いのかなとも思ったが、その後でいろいろ近辺の桜の様子を見に行ってもやはり鯉が泳いでいない。

日本全体、とりわけこの辺りの少子高齢化の顕われということなのだろうか・・・。
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このままで行くと、日本の社会はあっという間に人口が半減するということらしい。

だが、私はこの狭い国土で人口が1億3千万弱もいるということが果たして適正規模なのだろうかとこれまでずーっと思って来た。

EUの先進国と言われる国々など、軒並み日本の半分程度で、しかも可耕面積は遥かに広大だったりする。

間違っているかもしれないが、江戸時代は確か末期でさえせいぜい3千万程度の人口だったように記憶する。

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明治以来、欧米列強に追いつき追い越せ、産めよ増やせよなんてスローガンまであったりして、結果こんな人口大国になったんじゃないのか。

人口が減ったら減ったで、それで国民一人一人が幸福を実感できる国の在り方を考える時にそろそろ来ているのではないか、なんて漠然と思っていた。

だが、そんな思いも少々ぐらついた。

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鯉のぼりの見えない五月の空は寂しいものだ。あちこちで空に魚が泳いでいるなんて、なんとポップで希望に満ちた景色だろう。

鯉のぼりの下には、きっと子を慈しむ親がいるのだ。

そんなことを想っていたら、1週間ほど前に車を運転していると、鯉のぼりが見えた。

やはり、いいものだ。




      あお            
     空碧く鯉ふうはりと児はどこに    子瞳






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by sido-nikki | 2012-04-28 22:07 | 日々のこと | Comments(0)
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